テクノオリーブ株式会社　Techno.Olive

・空撮によって土地の3次元データを取得する手法

ドローン測量とは、ドローンを飛行させて撮影した画像データから、測量対象の3次元データを取得する手法です。従来の測量方法に比べて、より安全かつ効率的に測量を行えます。

ドローン測量で取得できるデータには以下の2種類があります。

• 3次元点群データ：X軸、Y軸、Z軸の位置情報を点の集合（点群）で示したデータ
• オルソ画像：複数枚の空撮画像を合成・補正して作成した画像。位置関係や大きさが正確に表現されている。

この2つのデータを組み合わせて利用することで、測量対象の立体的な様子を正確に把握できます。

・従来の測量より安全で効率的

ドローン測量は、地上での測量と比べて大幅に安全性と効率性が優れているのが特長です。安全面では、人が立ち入れない災害現場や険しい地形での測量でメリットがあります。足場の悪い場所に人を派遣する必要がなくなるため、安全です。

一方、効率面では広範囲を短時間でカバーできることが大きな特徴といえるでしょう。準備や撤収の時間を含めても短時間で測量が完了するため、工期短縮が期待できます。

ドローン測量は従来の測量手法に比べ、作業者の安全性を高め、測量の効率化を実現する優れた手法なのです。

・広範囲の測量が可能

ドローンは上空から測量を行うため、広範囲の測量が可能です。従来の地上測量では、測量範囲が狭く大規模な現場では工数がかかりすぎるのが課題でした。

一方、ドローン測量では、人が長距離を移動する必要がないため効率的に作業を進められます。建設現場や土木工事のような広範囲の現場で活躍が期待できるでしょう。

・人が立ち入れない場所でも測量可能

従来の測量では、測量員が実際に測量現場に赴き、測量機器を用いて作業を行う必要がありました。しかし、ドローン測量では、ドローンが上空から撮影を行うため、測量員が現場に立ち入る必要がありません。

例えば、以下のような場所では従来の測量は困難でしたが、ドローン測量であれば容易に可能となります。

• がけくずれや土砂災害などにより、人が近づけない危険な場所
• 山間部の険しい地形で、人が立ち入ることが難しい場所
• 火山活動により立ち入りが制限されている場所
• 高所作業が必要な場所（高層ビル、高架橋梁など）

このように、ドローン測量のメリットは人が立ち入れない場所でも、安全に測量を行えることにあります。

・高密度の3次元データが取得できる

ドローンによる測量では、航空機を使用した場合に比べて低空からの撮影が可能です。一般的な測量用ドローンの飛行高度は100m程度と低く設定されています。低空からの撮影により、以下のようなメリットがあります。

• 地表面の細かな凹凸までデータとして取得できる
• 高密度な点群データを作成可能
• 最終的な3Dデータの精度が高い

例えば、工事現場での施工管理では高精度な3Dデータが求められます。ドローンによる高精細な点群データを活用することで、正確な3Dモデリングが実現可能となり、効率的な工事管理に役立ちます。

・工事を止める必要がない

ドローン測量の大きなメリットの一つに、工事を中断せずに測量が可能な点が挙げられます。

従来の測量方法では、建設現場に人が立ち入り、機材を設置する必要があるため、工事を一時中断しなければなりませんでした。しかし、ドローン測量であれば、上空から撮影するだけで測量が完了するため、工事現場への立ち入りは不要です。そのため、工事を止める必要がなく、効率的に作業が進められます。

・専門業者への依頼料金

• 写真測量：100万円～
• レーザー測量：300万円～

対象面積が広かったり、作業日数が長くなったりすれば料金はさらに高くなります。

・自社実施の場合の費用

• 写真測量：300万円～
• レーザー測量：1,000万円～

自社実施の場合、機材費・人件費・ソフト費用など多くの経費がかかります。外注よりも自社実施が高額になってしまうのは、測量をするために機材を用意しないといけないからです。頻繁に測量を行えば、1回当たりのコストは低くなります。

・料金の適正性を確認

ドローン測量の料金は、業者によって様々です。適正価格かを確認するには、以下の点に注意が必要です。

測量する範囲や面積による料金の違い

例えば10,000平方メートル未満であれば○○万円、10,000平方メートル以上であれば○○万円など、明確な基準があるはずです。見積りを依頼した際は、依頼したい測量箇所の範囲・面積でどのくらいの金額がかかるかを確認しましょう。

データの種類や精度による料金の違い

オルソ画像やポイントクラウドデータなど、提供データの種類や精度によって料金が変わります。

出張費や移動費の有無

測量現場への出張費や移動費が別途請求されるケースがあります。

このように、料金設定の基準がきちんと定められているかを確認し、各業者の料金プランを比較検討することが重要です。

・提供データの品質を吟味

ドローン測量で得られるデータの品質は、測量業者ごとに異なります。データの解像度や精度には違いがあるため、利用目的に合った品質のデータを選びましょう。

例えば土量の算出が目的であれば、地形の起伏を精密に捉えた高解像度のデータが必要です。一方、概略の地形把握であれば低解像度のデータで十分な場合もあります。

データの品質を事前に確認する方法として、以下が考えられます。

• 過去の実績サンプルデータを確認する
• 精度を示す数値指標を比較する
• 技術者の専門性や実績を確認する

複数の測量業者と比較検討し、適切な品質と費用のバランスを考慮して業者を選定することが重要です。

・複数業者の比較検討

ドローン測量業者を選ぶ際は、複数の業者から見積りを取り、比較検討することが重要です。業者によって、以下のような項目で金額が異なる可能性があります。

• ドローン本体の性能や機材のグレード
• 測量手法（写真測量かレーザー測量か）
• 測量範囲の広さ
• 撮影日数
• 成果品（3D点群データ、オルソ画像など）の種類

これらの項目を確認し、自社のニーズや予算に合った業者を選びましょう。また、価格だけでなく提供データの品質や業者の実績・信頼性も吟味する必要があります。